耳について
耳の主な病気は、耳の痛み、痒み、耳が詰まった感じがする耳閉感、聞こえにくい難聴、耳鳴り、耳だれ(耳漏)めまいなどです。
耳の症状について
- 痛い
- 痒い
- 腫れる
- 耳だれが出る(耳漏)
- 耳鳴りがする
- 詰まった感じがする(耳閉感)
- 耳が聞こえない・聞こえにくい(難聴)
耳の病気について
耳垢
耳垢は、自然と外へ排出されるようになっているので、基本的に掃除を行わなくても大丈夫です。しかし、耳垢が耳に詰まると耳閉感や難聴を引き起こすので注意が必要です。とくに、乾いていない耳垢のタイプは、耳穴が狭いお子さんや高齢者などは耳垢が溜まりやすく、定期的な耳掃除が必要です。耳垢が気になる方は、気軽に当院へご相談ください。
外耳炎
外耳道に炎症を起こした状態を外耳炎と言います、主な症状は、痛みや痒み、耳だれなどです。発症のきっかけとなるのは、耳に水が入ったり、耳かきのし過ぎ、痒みや痛みのために何度も触ってしまうことが多いです。触りすぎて悪化すると、治りにくくなるので気になる症状がある方は、早めの受診をお勧めしています。
また、外耳炎の症状が長引く場合は、真菌(カビ)が原因であることがあるので、その際は一般的な細菌による治療とは異なるので、早めの受診と適切な治療を行ってください。
外耳道真菌症
外耳炎が長引いたときに疑われる疾患で、主に耳の痛みや痒み、耳だれ、耳閉感、難聴などの症状が現れます、外耳炎がきっかけで耳の痒みや痛みが気になり、耳かきや綿棒などで掻くうちに、外耳道が傷つき、そこから真菌(カビ)が繁殖してしまうことで発症します。治療方法は、一般的な細菌による治療とは異なり、耳だれを吸引するなどの方法で外耳道を清潔にし、抗真菌薬の軟膏や点耳薬を用いて治療を行います。この場合、真菌(カビ)に感染しているかどうかの耳だれの検査が重要です。
外耳道異物
外耳道に小さい異物、例えば小石やBB弾、昆虫、耳かきの先端部などが入ってしまった状態を外耳道異物と呼びます。異物の種類にもよりますが、主な症状は違和感や痛み、雑音などがあります。とくに昆虫の場合は、耳の中で動きますので、外耳や鼓膜を刺激することで雑音や痛みを伴います。外耳道異物が起こった場合は、できるだけ早く受診して異物を取り出すようにしてください。
中耳炎
鼓膜より奥にある中耳に炎症が起こった状態を中耳炎と言います。主な症状は、痛みや耳が詰まった感じ(耳閉感)、聞こえにくい(難聴)、耳鳴り、耳だれ、めまいなどが現れます。急性中耳炎や慢性中耳炎、滲出性中耳炎、真珠腫性中耳炎などいろいろな疾患があります。
外傷性鼓膜穿孔
鼓膜に穴が開いてしまう状態を外傷性鼓膜穿孔と言います。耳かきなどで直接鼓膜に穴をあけてしまう「直達性穿孔」と、平手打ちやダイビングなどの気圧の大きな変化によって鼓膜が開いてしまう「介達性穿孔」があります。
主な症状は、耳の痛みや出血、難聴、耳鳴り、耳閉感などがあり、外傷の程度によってめまいを生じる場合があります。
治療方法は、比較的鼓膜の穴が小さく、感染を起こしていなければ、鼓膜の自然再生力によって閉鎖することが可能です。一方で、感染が疑われる場合は、抗生剤や点耳薬によって治療を行っていきます。自然に閉鎖できない場合は、鼓膜穿孔閉鎖術などの手術を行うことばあります。その場合は、連携病院をご紹介させて頂きます。治療中の注意点として、耳を乾燥させておく必要があるため、入浴やプールでは耳に水が入らないようにします。
内耳炎
きこえにくい(難聴)
聞こえにくい状態に加えて、耳鳴りを伴う場合があります。外耳、中耳、内耳のいずれかに障害が起きることで発症します。治療方法は、原因となる部位によって異なります。難聴には、伝音難聴と感音難聴とがあります。
耳鳴り
主な原因は、内耳の障害によって難聴を伴っている場合が多く、過労や過度なストレス、心因的な要素からなるとされています。内耳の障害の場合でも、検査上では正常な数値の場合があります。また、外耳や中耳、内耳、脳内の聴覚系のいずれの部位でも耳鳴りを起こすと言われています。耳鳴りを完全に消失するのは難しいとされていて、症状を和らげたり、上手に付き合っていく方法を患者さんと一緒に検討することがあります。